「知財管理」誌
Vol.67 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 67巻(2017年) / 10号 / 1595頁 |
論文区分 | 資料 |
論文名 | 審決取消訴訟における実施可能要件の判断 |
著者 | 特許第1 委員会第2 小委員会 |
抄録 | 審決取消訴訟判決における、実施可能要件の判断動向について調査を行った。事件数の技術分野別の内訳をみると、査定系事件では約7割の事件が電気・機械等分野の特許出願であったのに対し、当事者系事件では分野による事件数の差は大きくなく、電気・機械等分野と医薬・化学分野の特許出願がほぼ同数であった。また、査定系事件では約8割が実施可能要件不備との判断がなされていたのに対し、当事者系事件では約8割が実施可能要件具備との判断がなされていた。この様に、技術分野の違いやいわゆる外内・国内案件の違いによって、実施可能要件違反の判断動向に違いがみられることが確認された。一方、判決中の実施可能要件違反の判断を、審査基準に記載された違反類型に分類したところ、多くの判決が、「発明の実施の形態の記載不備に起因する実施可能要件違反類型」によって判断されていた。 |