「知財管理」誌
Vol.66 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 66巻(2016年) / 4号 / 480頁 |
論文区分 | 特集(知財とマネー) |
論文名 | 知的財産に関する国際的な税とマネジメント上の課題 |
著者 | マネジメント第1委員会第2 小委員会 |
抄録 | 知的財産と税に関しては、従来は海外のグループ会社への技術供与や特許ライセンスに関連した移転価格税制については各企業でも対応をしてきたところであるが、主にライセンス部門での対応が中心と思われる。一方で、近年注目を浴び始めているパテントボックスについては、国によっては自社実施分による所得も適用対象となる場合もあり、特許の出願から自社実施の管理にまで関わる可能性のある制度でもある。このように、知的財産業務で税がかかわる範囲が広がりつつあるとの課題認識下で、本論説では、知的財産と税の関わり具合を理解するために、知的財産に関する税制の国際的な動向の概要を述べる。特に、パテントボックスについては、2013年の英国での導入を契機に注目されており知的財産と税の理解のための題材として取り上げ、さらにこれを例題として仮想的な企業をモデルに利用のシミュレーションを行う。シミュレーションを通じて得られた知的財産マネジメント上の課題と提言を述べる。 |