「知財管理」誌
Vol.66 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 66巻(2016年) / 4号 / 446頁 |
論文区分 | 特集(知財とマネー) |
論文名 | 知財情報解析を活用した新たな知財価値評価手法の紹介 |
著者 | 山内明 |
抄録 | M&Aのグローバル化の進展やIFRS1)へのコンバージェンスの要請等に伴い、企業価値の大半を占める無形資産の経済的価値を、買収時は勿論、年度毎に適切に評価するニーズが高まっている。買収対象が技術ベンチャーの場合には、無形資産、とりわけ知的財産の占有率が大きくなり、事業売上等のトラックレコードの不在と相俟って、評価に大きな困難を伴う。そのため、高度な知見を有する社外専門家に委ねざるを得ない場合が多く、費用の増大や、費用制約によっては評価の妥当性の棄損を招来し、問題となる。そこで、本稿では、知財情報解析を活用した、簡便ながら実効性の高い価値評価手法を紹介し、もって企業知財部員自らによる評価を可能とし、かかる問題解決の一助としたい。なお、本評価手法は、銀行機関による知財担保融資等の活性化の一助としても期待される。 |