「知財管理」誌
Vol.66 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 66巻(2016年) / 10号 / 1322頁 |
論文区分 | 海外注目判決(No. 18) |
論文名 | (No.18) [インド]登録商標の使用が詐称通用にあたるとして差し止めが認められたケース |
著者 | シータル・ヴォーラ/ヴィニット・バパット |
抄録 | Neon Laboratories Ltd. v. Medical Technologies Ltd. & Ors.事件では、先使用者であるMedical Technologies Ltd. & Ors.が先登録商標権者であるNeon Laboratories Ltd.をパッシングオフ(以下、詐称通用ともいう)を理由として訴え、インド最高裁判所(以下、最高裁ともいう)はMedical Technologies Ltd. & Ors.の主張を支持した。最高裁はこの判決を通じて、最初に商標を使用した者が優越するFirst Userルールがインド商標法の根幹であることを改めて表明した。インドではこれまでにも数多くの詐称通用訴訟が提起されており、これらの事件を通じて商標権侵害訴訟と詐称通用訴訟の共通点、相違点を明らかにする試みがなされてきた。本稿ではインドにおける商標権侵害と詐称通用の関係、医薬品商標特有の論点、インド国外での周知性がインド国内に及ぼす影響といった、インドにおける詐称通用訴訟を巡る諸問題について、ランドマーク的事件を紹介しながら解説する。 |