「知財管理」誌
Vol.65 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 65巻(2015年) / 10号 / 1350頁 |
論文区分 | 論説 |
論文名 | 情報提供制度のハーモナイゼーションに向けた提言 |
著者 | 特許第1 委員会第1 小委員会 |
抄録 | 特許の対世的効力に鑑みて第三者の審査への関与を認め、審査の正確性を高めるための仕組みとして、情報提供制度がある。しかし、情報提供制度は各国毎に設計されており、グローバルに情報提供を行う場合の情報提供者の負担については検討の余地がある。そこで、出願国として選択されることが多い五極特許庁(日本、米国、欧州、中国、韓国)について情報提供者に負担となり得る制度バラツキを調査したところ、申請フォーマット、提出言語、費用、出願人への通知など複数項目で課題が発見された。情報提供制度は、情報提供者だけでなく出願人への影響もあることから、両者の視点を考慮しつつ制度調和に向けた提言をまとめる一方、調和されるまでの現状制度の活用方法について検討を行った。グローバルに審査の質を高め、特許の安定性をグローバルに高めるためには、情報提供制度の国際調和は不可欠であるため、早期の調和の実現に期待する。 |