「知財管理」誌
Vol.64 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 64巻(2014年) / 6号 / 884頁 |
論文区分 | 論説 |
論文名 | 商標の機能(識別力)へ配慮した表示についての考察 |
著者 | 商標委員会第1小委員会 |
抄録 | 商品の魅力を顧客に訴えるために、商品のイメージを伝えやすい品質を暗示・示唆する表示等識別力が弱い語をカタログ等に記載することがよく行われている。しかしながら、国内の登録商標の確認を行ったところ、品質を示すとも思われる簡単な英単語等の識別力に疑問のある商標、すなわち商標の機能を発揮すると捉えにくい語の登録が確認された。このような傾向は言語圏の違いによるものなのかを検討するために、日米欧での登録状況を比較検討したが、同様の傾向が確認された。そこで、品質を暗示・示唆する表示等の使用に際して他人の登録商標が確認された時に、どのような対処方法があるかの検討を行った。具体的には、最近の商標権侵害が争われた事件のうち識別力や商標的使用に関する判決をピックアップし、どのようなケースで商標的使用ではないとされるか等の分析を行った。この分析結果から、事業部門に対する商標実務者の提言について検討を行った。 |