「知財管理」誌
Vol.64 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 64巻(2014年) / 4号 / 487頁 |
論文区分 | 特集(知財パラダイムシフト) |
論文名 | IBMの知的財産戦略−ビジネスへの貢献− |
著者 | 上野剛史 |
抄録 | 経営に資する知財ということが唱えられてから久しいが、具体的にどのように資するのか、企業知財部門としては常に追求し続ける命題であろう。知財戦略の巧拙が企業業績に大きな影響を与えるようになり、ときには会社の存亡にも関わりかねない。IBMは、21年間にわたり米国特許取得件数トップを続け、約10億ドルの知財収入を生み出し、オープンな知財活用にも積極的に取り組んでいる。このような実績を上げるためにも、IBMでは、イノベーションの文化を醸成し、知的財産部門において発明者が生み出したイノベーションを集中管理とグローバルな分散オペレーションにより戦略的・効率的に保護し、知的財産の価値を最大化するように活用しており、これらを通じて年間1,000億ドルにおよぶIBMビジネスに貢献している。知的財産が企業戦略の一環として明確に位置づけられているものであり、その有機的な仕組を紹介する。 |