「知財管理」誌
Vol.64 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 64巻(2014年) / 12号 / 1784頁 |
論文区分 | 論説 |
論文名 | 日米欧3極における進歩性判断の比較研究 |
著者 | 特許第1 委員会第3 小委員会 |
抄録 | 本稿では、A:2010年1月から2013年3月の審決取消訴訟で争点に「進歩性」を含み、B:日米欧3極に出願があって各庁のデータベースで審査書類が確認でき、C:ファーストオフィスアクション時のクレーム1が同一である案件について、日米欧3極の進歩性判断を比較研究した結果を報告するものである。抽出された26件中で3極の進歩性判断が一致しているものは約半数であった。この一因としては、「引用文献の相違」の影響が大きいと考えられる。また、「解決すべき課題の示唆に関する審査基準の相違」、「機能的に表現されたクレームの解釈に関する判断・運用の相違」が新規性・進歩性判断に影響している事例が見られており、各国への特許出願や拒絶理由通知対応において、これらの点にも留意することが重要と考えられる。 |