「知財管理」誌
Vol.64 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 64巻(2014年) / 10号 / 1589頁 |
論文区分 | 判例と実務シリーズ(No.438) |
論文名 | (No.438) 「予測できない効果」に基づく進歩性の主張を行うための実務上の留意点─半導体装置および液晶モジュール事件─ |
著者 | 高田 聰 |
抄録 | 本判決では、「予測できない効果」に係る原告の主張を採用するにあたり、本件発明の課題の記載と、各引用文献の課題または効果の記載とを逐一対比している。その上で、本判決では、上記課題または効果が記載されている引用文献において、当該課題を解決するための構成または当該効果を奏するための構成が、本件発明において「予測できない効果」を奏する構成と一致するか否かについて対比を行っている。従って、「予測できない効果」に係る主張が認められるか否かは、本件発明における「予測できない効果」を奏する構成と、当該「予測できない効果」との組み合わせが一の引用文献に記載されているか否かが重要な判断基準の1つになる。このため、明細書の作成段階において、「予測できない効果」を奏するための構成および効果を対応付けて記載し、その効果を裏付けるデータを実施例として明細書に十分に記載することが重要であると考えられる。 |