「知財管理」誌
Vol.63 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 63巻(2013年) / 12号 / 1977頁 |
論文区分 | 判例と実務シリーズ(No.430) |
論文名 | No.430 商標法46条1項5号に規定する後発的不登録理由の同法4条1項7号該当性が争われた事例─数検事件─ |
著者 | 工藤莞司 |
抄録 | 本事件は、実用数学技能検定事業を行っている公益法人被告と原告となった元理事長との間で、元理事長個人名義の本件商標の登録について、登録後の公序良俗違反を理由として被告が無効審判を請求したところ特許庁は成立審決をしたため、知財高裁に対し、元理事長が審決の取消しを求めたものである。知財高裁は、審決のポイント、「本件商標は被告・請求人に使用されるべき性格の商標となった」ことを否定して審決を取り消した。この争点を中心として本件判決に対して、4条1項7号の裁判例や登録後の4条1項7号に係る46条1項5号の解釈を示した。また商標法が準用する特許法104条の3規定の存在や数少ない先例的裁判例等から本件判決の当否を論じて、本件事案の下では妥当性があるものとコメントした。 |