「知財管理」誌
Vol.63 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 63巻(2013年) / 10号 / 1639頁 |
論文区分 | 判例と実務シリーズ(No.426) |
論文名 | No.426 著作者の認定と職務著作の要件─漢検問題集事件─ |
著者 | 雨宮 沙耶花 |
抄録 | 複数の者が関与して著作物を作成した場合、共同著作者になるのか、作成を指示した人が 著作者になるのか、実際の作業をした人が著作者になるのか、実際の作業も分担していた場合にはど ちらになるのか、など問題となる。さらに、作成した者が法人の従業員であった場合には、職務著作 とも絡んで問題となる。 本判決は、複数の法人やその従業員が関与した場合に、そのうち1社の従業員だけを作成者と認定 し、職務著作として当該会社だけが著作者であると認定したため、どの程度の関与があれば著作者と なることができるのかを判断する上で、参考になる裁判例である。 本稿では、本判決の解説をした上で、著作権についてのトラブルを防止するための実務上の留意点に ついても説明する。 |