「知財管理」誌
Vol.62 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 62巻(2012年) / 9号 / 1331頁 |
論文区分 | 資料 |
論文名 | 中東における模倣品対策─UAE,サウジアラビアを中心に─ |
著者 | 橋本千賀子 |
抄録 | 模倣品問題はいまやブランド品のみならずあらゆる分野で進行し、世界中で深刻化してい る。模倣品は世界の至る所に流通するようになり、日本企業の活動を阻害している。特に自動車部品 や電気製品、化学品の模倣品は人体への危険を招くこともあり、これを放置すれば企業の信用を脅か すことにもなりかねない。模倣品の排除は通常、製造地及び消費地で行われるが、物流拠点での対策 も効果的だといわれている。物流拠点としてさまざまな場所があるが、国際物流のハブとして知られ る中東のドバイ及びその周辺国において模倣品が押収される例が相次いでいる。中東は、経済が発展 する反面、政情が不安定でテロも頻発している。そこには模倣品が取引される条件が揃っているとも いえる。このような中東地域で模倣品対策を行うことは模倣品の拡散を防ぐという意味で有効である。 本稿ではまだまだ難しい点も多い中東での模倣品対策について概観する。 |