「知財管理」誌
Vol.62 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 62巻(2012年) / 8号 / 1137頁 |
論文区分 | 論説 |
論文名 | 知財部門に期待される機能と業務範囲に関する研究──“妄信的三位一体”からの決別── |
著者 | 知的財産マネジメント第1委員会第2小委員会 |
抄録 | 知的財産戦略の重要性や知的財産部門の経営への貢献等、知的財産を軸とした技術経営の あり方が言われてから10年が経過しようとしている。しかし、依然として、日本企業は厳しい経営状 態にある。本論説では、昨今、妄信的に述べられてきた知財部門と事業部門と研究開発部門の“三位 一体”を前提とした議論に一石を投じつつ、知財部門の機能・業務範囲について、ゼロベースで検証 を試みた。知財部門の業務とは、如何なるものか。当然の如く、特許出願や特許調査を思い浮かべ、 今更、論ずる必要性もないとも考えられる。しかし、知財部門の業務範囲は、一律に規定されるもの ではなく、各企業の経営課題やビジネスモデルに応じて、企業活動を俯瞰しながら決定されるべきも のである。時として、知財部門における業務は不要である。知財部門長は、既成概念に囚われること なく、知財部門の機能・業務範囲を設定し、経営に貢献すべきである。 |