「知財管理」誌

Vol.62 記事詳細

掲載巻(発行年) / 号 / 頁 62巻(2012年) / 4号 / 465頁
論文区分 論説(事業で勝つ!)
論文名 知的財産権を国際標準に活かす──その原理原則とは?──
著者 原田節雄
抄録 知財および標準は、それぞれが閉鎖性(知財の本質)と開放性(標準の本質)の二面性を
持つ。知財と標準は企業ビジネスの車の両輪だが、互いに逆走しやすい。知財独自で最大利益を目指
し、標準独自で最大利益を目指す――それでは企業ビジネスの全体最適が得られない。企業ビジネス
モデル成功例のほとんどは、ビジネスに行き詰った上での試行錯誤という、偶然の結果にすぎない。
また、その成功の背景として無視できない諸々の条件が違い、個々の企業にとってたいした参考には
ならない。ただし、知財を標準に活用した企業ビジネスモデル成功例には、普遍的な原理原則が成立
する。企業ビジネスの成功は、事業を推進する一個人の努力に依存して決まる。したがって本稿では、
まず人の多面性とその時間的な変化について説明し、続いて知財と標準を車の両輪として企業ビジネ
スに活かす方法について述べる。
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