「知財管理」誌
Vol.60 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 60巻(2010年) / 4号 / 637頁 |
論文区分 | 資料 |
論文名 | 世界に示せるだけの進歩性判断基準が韓国にあるのか |
著者 | 韓 相郁 |
抄録 | 本稿は、韓国情報法学会誌(2009年12月31日発行)に掲載された論文を、執筆者自らが翻 訳し紹介するものである。 理想的な進歩性判断基準とは、特許の無効如何に対する予測可能性を備え、且つ進歩性判断が具体 的事案で妥当な結論に至るような基準でなければならない。つまり適切な進歩性判断基準の模索とは、 相反する二つの目標の間での適正点を探る努力の過程である。韓国大法院(最高裁判所)は2007年9 月6日のフォームファクター判決を通し世界に示すことができる韓国の進歩性判断基準を提示した。 即ち、米国のTSM Testと類似の基準を通し予測可能性を提供すると同時に、TSM Testの機械的、 画一的な適用を防ぐために出願当時の1)技術水準、2)技術常識、3)当該技術分野の基本的課題、 4)発展傾向、5)当該業界の要求などを考慮し、進歩性を認めることができるようにする具体的補 完基準を提示した。このような進歩性判断基準は、KSR判決以後世界で複雑な様相を呈する進歩性判 断のバランスを取る新しい基準になり得ると考える。 |