「知財管理」誌
Vol.60 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 60巻(2010年) / 4号 / 601頁 |
論文区分 | 判例と実務シリーズ(No.375) |
論文名 | No.375 均等論における本質的部分の認定方法――「中空ゴルフクラブヘッド」事件―― |
著者 | 白木裕一 |
抄録 | 均等論の要件を示したボールスプライン事件最高裁判決以降においても均等論の適用が認 められる事案は、多くはない(均等論の5要件については、本稿3.1参照)。特に、均等論の主張 が排斥される理由としては、第1要件(相違点が本質的部分ではないこと)を充足しないことが圧倒 的に多い1)。本件の原判決も、第1要件の非充足を理由に、原審原告の均等侵害の主張を斥けたが、 本判決は、第1要件の充足を認め、均等侵害の主張を肯定した。本稿は、均等論の本質的な部分の認 定につき、原判決及び本判決が結論を異にした理由、本質的な部分の認定の流れ及び実務上の留意点 を中心に考察を行った。 |