「知財管理」誌
Vol.60 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 60巻(2010年) / 2号 / 265頁 |
論文区分 | 論説 |
論文名 | 不正競争防止法関連の最近の判例について――営業秘密侵害事件について―― |
著者 | フェアトレード委員会 |
抄録 | 不正競争防止法に関わる裁判としては、模倣や偽装表示に関する裁判が注目されることが 多いが、近年、営業秘密侵害(営業秘密の漏洩・不正使用等)に関する訴訟も増えつつある。しかし ながら営業秘密については、「秘密管理性」、「有用性」、「非公知性」のいわゆる3要件を満たす必要 があり、とりわけ秘密管理性(管理体制)の不備から営業秘密に該当せずと判断されるケースが多く、 法による保護を求めようとする側にとってこの要件を充足することは容易ではない。 このような状況をふまえて、当委員会では今回、最近の判例の中から営業秘密侵害事件に的を絞り、 管理体制に若干の不備があっても秘密管理性が認められた事例と、不備があったがゆえに認められな かった事例の両者を取り上げ、それぞれの概要と主要な争点、判示についてご紹介し、営業秘密管理 のあり方を考える一助としたい。 |