「知財管理」誌
Vol.60 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 60巻(2010年) / 1号 / 71頁 |
論文区分 | 論説 |
論文名 | 特許権者勝訴判決に基づく考察 |
著者 | 特許第2委員会第4小委員会 |
抄録 | キルビー事件最高裁判決(平成12年4月11日)以降、侵害訴訟において特許の無効が争え るようになり、特許権者には不利な状況となったという見解がある1)。特許権者側は、被疑侵害者側 の特許無効の主張を回避し、さらに技術的範囲の限定解釈を回避しなければ勝訴判決を得ることがで きないことから、特許権者の勝訴判決における特許権者の主張及び被疑侵害者の主張に対する反論を 考察し、出願手続き等にフィードバックすることは実務上有益である。本稿では、特許権者が勝訴し ている判決における特許権者及び侵害被疑者の主張に着目しつつ、裁判所の権利範囲の認定内容を考 察し、企業実務に役立つポイントを取りまとめることとした。具体的には、(1)特許発明の技術的範囲 が必要以上に限定的に解釈されないためにはどのようにすればよいのか、(2)均等論をこれまで以上に 活用するためにはどのようにすればよいのか、という2つの観点から考察を行った。 |