「知財管理」誌
Vol.60 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 60巻(2010年) / 1号 / 25頁 |
論文区分 | 論説 |
論文名 | 最近の不使用取消審判について |
著者 | 古関 宏 |
抄録 | 年間10万件程度の商標が登録されており、有効に存続する商標登録は約170万件程度であ る。これに対し、不使用取消審判の請求件数は毎年1,500〜1,700件程度と約0.1%に止まっており、利 用率が低い。その一因としては争いを好まない日本人の性格もあろうが、審判手数料が1区分で5万 5千円と高額であることが最大の要因であろう。しかも、審判請求対象の約8割が取り消され、その 内の9割は答弁書が提出されないまま実質的な審理なしに取り消されている。本稿では、不使用取消 審判について、請求する側と請求される側とに分けて、実務的な論点ごとに近年の判決例を紹介し、 併せて不使用取消審判が登録制度の最大の利点である法的安定性や商標の本質と大きく関わっている ことをお伝えしたい。 |