「知財管理」誌
Vol.60 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 60巻(2010年) / 12号 / 1971頁 |
論文区分 | 論説 |
論文名 | ロイヤルティ監査を通して,ライセンスを考える――ロイヤルティ監査の現状,実務,そして意義―― |
著者 | 吉野 仁之 |
抄録 | 技術や知的財産の活用、流通が積極化している。従来、自社事業の防衛が主目的と考えら れていた知的財産は、今日、企業にとって重要な戦略的資産として、また、新たな収益源として、他 社へのライセンス事例が増加している。ライセンスにおける主要な目的のひとつがライセンス収入の 獲得という意味からすると、ライセンス契約締結は決してゴールではなく、スタートであり、その後 の管理活動が、ライセンサーにとって重要である。この契約後活動(post deal management)にと って、ロイヤルティ監査は非常に重要な意味を持つにもかかわらず、契約交渉段階において、その重 要性に対して十分な配慮がされていない。一見、地味なロイヤルティ監査の検討を通して、ライセン スの本質に関わる実に多くの示唆を得ることが出来る。 |