「知財管理」誌
Vol.58 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 58巻(2008年) / 6号 / 775頁 |
論文区分 | 資料 |
論文名 | 大学の知的財産活動は「量から質へ」「多様化」「融合」がキーワード |
著者 | 入江泰至 |
抄録 | 我が国の大学には、研究、教育の他に研究成果の普及による社会貢献が求められており、産業界のニーズを踏まえた研究成果の移転・活用によるイノベーション促進の観点からも大学における知財活動は重要である。 大学の知財活動は平成16年度から活発化し、体制整備の進展に伴い特許出願件数は急増した。しかし、足許では出願件数等の伸びはほぼ横ばいとなっており、これからは「量から質へ(国際、周辺特許取得やポートフォリオ策定等)」「多様化」「融合」をキーワードに、経営戦略との一体化、知財戦略の多様化、知財活動の広がり、が進むものと考えられる。 今後の活動上の課題としては、(1)大学の特性に応じた成功シナリオ作り(中長期戦略に基づく目標設定と活動ステージに応じて上位目標へ移行)と、(2)活用業務へのシフト、が考えられ、大学の知財活動において、豊富な実務経験を有する企業経験者の活躍への期待が一層高まるものと思われる。 |