「知財管理」誌

Vol.58 記事詳細

掲載巻(発行年) / 号 / 頁 58巻(2008年) / 4号 / 491頁
論文区分 論説
論文名 商品化権と知的財産権の関係―抱える課題と対策―
著者 牛木理一
抄録 「商品化権」とは、わが国のみならず世界各国の実定法にもまだ存在しない業界用語であるけれども、権利保護の対象となるものは広義の「キャラクター(Character)」であることから、“Character Merchandising Rights”と呼ばれている。この権利を囲んでいる保護法は、知的財産法といわれる関係諸法の他に、実在人物(パーソナリティ)の肖像権にからむ「パブリシティの権利」が問題となる。
一方、これらのキャラクターの確実な保護のためには、「キャラクター権」や「キャラクター権法」の確立が必要ではないかとの声もある中で、このような特別法を立法化している国はいまだないし、わが国にあっては現行法の一部改正で保護は十分だろうとの考え方もある。
本稿では、今日わが国のビジネスにおいて重要な地位を占めるに至っている商品化権問題の現状と課題について、国際的動向にも及んで論じてみたい。
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