「知財管理」誌

Vol.58 記事詳細

掲載巻(発行年) / 号 / 頁 58巻(2008年) / 2号 / 181頁
論文区分 論説
論文名 知財専門人材の課題と社内弁理士への期待―知財業務ウイングの広がりを求めて―
著者 井上一
抄録 近年社内弁理士は急増している。国内企業の出願は頭打ちか減少傾向であるから、社内弁理士に求められている責務は出願代理ではない。社内弁理士、知財部員及び特許事務所内弁理士を含む知財専門人材は、将来に亘って何を目指すべきかのキャリアパスが明確に確立されていない。知財の現場は企業にあり、企業に居る社内弁理士を含む知財部員がキャリアパスを自ら作るしかない。しかし、業務に多忙で日常に追われているのが現実である。忙しい中でも、研修等の交流を通じて学びと気づきを得るなどして、さらに飛躍する社内弁理士に対する期待をまとめてみた。後追いの仕事でなく、先を読むのが本来の知財の仕事である。企業固有の知財戦略の構築、創造支援、出願権利化支援、権利活用支援を通じて、知的資産経営に基づく日本企業の国際的産業競争力の維持・向上を知財部の働きに託したい。また、知財業務ウイングの広がりに対して、特許事務所のさらなる活用についても言及した。
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