「知財管理」誌
Vol.58 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 58巻(2008年) / 12号 / 1567頁 |
論文区分 | 論説 |
論文名 | キルビー判決以後の特許権侵害訴訟におけるクレーム解釈について―有効性判断がイ号の属否判断に与える影響― |
著者 | 特許第2委員会第4小委員会 |
抄録 | 最高裁平成12年4月11日第三小法廷判決1)、いわゆる「キルビー判決」以後の特許権侵害訴訟においては、特許の有効性を裁判所が判断でき、従前の強引な解釈手法を用いずとも妥当な判断が下せるようになり、クレーム解釈のあり方に変化がみられる。また、一訴訟において、特許の有効性を判断(有効性判断)する場面とイ号が技術的範囲に属するか否かを判断(属否判断)する場面とが混在する判決が多数出されており、クレーム解釈に一定の傾向が窺える。本稿では、キルビー判決以後の特許権侵害訴訟におけるクレーム解釈について、この混在する判決事例に焦点を当て、特に、有効性判断がイ号の属否判断に与える影響という観点から、裁判所のクレーム解釈に対する考え方、手法、判示内容などにつき調査・検討を行った。 |