「知財管理」誌
Vol.57 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 57巻(2007年) / 4号 / 589頁 |
論文区分 | 論説 |
論文名 | 遺伝子特許出願の審査に関する日米欧の三極比較研究―類似配列先行技術存在下での新規性判断についての考察― |
著者 | バイオテクノロジー委員会第2小委員会 |
抄録 | 最近の審査において、アミノ酸配列あるいは塩基配列で特定された蛋白質又は遺伝子に関する発明が、アミノ酸レベルで1〜数個異なる類似配列の先行技術に基づき、新規性なしと判断される事例を散見するようになったことから、欧米を含めた三極での審査の状況を調査した。 今回調査した範囲においては、日本と欧米との間で審査に差があり、日本では欧米よりも新規性なしと判断された事例が多く見られた。また日本においては、配列の違いによる機能の違いを示さないと新規性なしと判断される傾向が見られ、化学分野における低分子化合物の審査実務とは異なるように思われた。 本稿では、日米欧の審査事例を紹介するとともに、類似配列先行技術存在下での蛋白質又は遺伝子に係わる特許発明に対する新規性の判断基準について考察する。 |