「知財管理」誌
Vol.57 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 57巻(2007年) / 3号 / 333頁 |
論文区分 | 論説 |
論文名 | オープンソースとソースコードの公開をめぐる若干の課題―オープンソース・コミュニティの活動,Embedded Linux ProductとGPL Ver.3を中心に― |
著者 | 城山康文、中崎尚 |
抄録 | 2006年11月に秋葉原で開催された第5回インターナショナルGPLv3カンファレンスでは、Embedded Linux Productに多くの時間が割かれ、これらの組み込み機器とGPLとの関係への関心の高さがうかがわれた。GPL Ver.3は2007年内にも最終版がリリースされることを予定されているが、いまだ未確定の要素も多い。 他方、オープンソース・コミュニティの一部は、GPL違反を探し出して法廷闘争に持ち込む活動を活発化させてきた。各国企業がそのターゲットとされており、日本企業も現実にそのリスクに曝されつつある。 本記事では、Embedded Linux Productを念頭に、現行のGPL Ver.2及び策定中のGPL Ver.3によるソースコードの公開義務について検討する。その上で、執筆者らが実際に取り扱った事例から得た知見を交えながら、日本企業がGPLを遵守し、国際的な紛争に巻き込まれないためのヒントを紹介する。 |