「知財管理」誌
Vol.57 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 57巻(2007年) / 12号 / 1923頁 |
論文区分 | 論説 |
論文名 | 企業の知的財産戦略からみた「知的財産推進計画」―知的財産を競争力の源泉とするために― |
著者 | 知的財産マネジメント第1委員会第3小委員会 |
抄録 | 我が国の知的財産戦略は、2003年決定の「推進計画」から3年を経て、第1期を踏まえ第2期の施策が進行中である。しかし、企業知財部門が「本当に必要な知財政策」として求めるものからは乖離した施策も散見され、これは知財部門の現場実態と制度設計側のその認識の乖離が一因と思われる。当小委員会は、我々が求める知財政策作りの基礎となる知財現場の「実態」とその必然性を当事者側から偏りなく示すことを課題とし、先ず各委員の知見を総合して特許出願行動モデルを作り、更に小規模組織を訪問研究して三位一体経営の視点からも当該モデルの普遍性を検証した。そして事業自由度の確実な保全を求められる知財部門にとって、権利範囲が狭くても一つひとつが打たれ強い(=無効化が困難)多くの権利の網羅的構築が重要であること、必ずしも早い権利化が重要ではなく、むしろ活用時期に合わせ望ましい形の権利確定を志向すること、等の必然性をこのモデルをもって示した。 |