「知財管理」誌
Vol.57 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 57巻(2007年) / 11号 / 1743頁 |
論文区分 | 論説 |
論文名 | 商標的使用否定の法理(SVA事件)―ブラザー事件との比較検討― |
著者 | 吉田広志 |
抄録 | 商標権侵害が問題とされる場面において、しばしば「(被告標章の使用態様は)商標的使用ではない」として侵害が否定されることがある。この商標的使用否定の法理に関して、近時、ブラザー事件(東京地判平成16・6・23)とSVA事件(大阪地判平成17・7・25)というふたつの判決が出現した。前者は商標的使用・商標権侵害を否定したものであり、後者は肯定したものである。本稿は、前者と後者の比較検討を通じて、商標的使用否定の法理の判断基準を明らかにしようと試みるものである。 |