「知財管理」誌
Vol.56 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 56巻(2006年) / 9号 / 1323頁 |
論文区分 | 論説 |
論文名 | フィリップス事件と日本から見た米国侵害訴訟の注意点 |
著者 | 松本直樹 |
抄録 | 米国CAFCのフィリップス事件判決の示したクレーム解釈法は、抽象論としては現在の日本と近いものだが、具体的な事案処理に着目するとかなりの違いに気付かされる。特に問題なのは、クレーム文言を形式的に満たしさえすれば侵害が認められる可能性がある点である。 日本企業が米国特許侵害訴訟の被告となった場合、こうしたクレーム解釈に適切に対応する必要がある。過去の知られたケースにおいて、そうした点での問題があったように理解される。こうした観点から、ハネウェルv ミノルタ事件およびコイルv セガ事件を紹介し考察する。 米国での侵害訴訟においては、“クレーム文言だけ”で侵害を否定できるのでないと、非侵害主張はかなりのリスクを伴う。 |