「知財管理」誌
Vol.56 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 56巻(2006年) / 2号 / 207頁 |
論文区分 | 論説 |
論文名 | 翻案の構造 |
著者 | 椙山敬士 |
抄録 | 本稿は、著作権法において重要な意味を持つ翻案の構造を検討するものである。翻案は、原著作物を利用して、これに翻案者自らの創作性を加えて新たな著作物を創作することであるから、(1)原著作物の利用という側面と、(2)新たな創作性の付加という側面の二面性(二義性)を持つ。前者は、原著作物の著作権侵害の問題であり、翻案は保護範囲を画する意味を持つ。後者は、原著作物と翻案物の両者の権利関係をどう捉えるかという問題である。本稿では、この両面を分けてそれぞれ検討した。 |