「知財管理」誌
Vol.54 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 54巻(2004年) / 5号 / 761頁 |
論文区分 | 論説 |
論文名 | 不法行為法によるデータベース保護の現状と課題 |
著者 | デジタルコンテンツ委員会 |
抄録 | データベースの法的保護に関する検討は、国内外で、以前より検討されているが、我が国では保護を明確に規定した法律は著作権法のみに限られており、創作性のないデータベースは著作権が発生せず、十分な保護が受けられないという問題が指摘されている。 このような状況において、データベースの著作権による保護を否定しつつ、利用行為に関して、不法行為の存在を認めた東京地裁判決が、創作性のないデータベースについての保護のあり方を考えるにあたって注目すべきものとなっている。 また、ソフトウェアにおける帳票類、印刷用書体、家具等の表面に貼付する木目化粧紙など、既存の知的財産権法の保護要件を満たさない創作物について、不法行為法による保護が請求された事案もあり、参考になる。 本稿では、創作性のないデータベースの不法行為法による保護の現状と課題について、これらの事案を基に検討する。 |