「知財管理」誌
Vol.53 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 53巻(2003年) / 6号 / 897頁 |
論文区分 | 論説 |
論文名 | ビジネス方法特許の記載に関する検討 |
著者 | 井内新輔、熊野貴之、清水靖弘、豊田義元、中谷薫 |
抄録 | かつてのビジネス方法特許(BMP)の出願ラッシュに引き続き、今後はこの出願が審査を受けることとなる。BMPはいわゆる純粋な技術的発明とは異なり、ビジネス方法に関して特徴を有する場合もある。また、2001年1月から運用を開始された新たな審査基準を検討したところ、BMPについて従来の審査基準から更に細かい基準にまで踏み込んだ内容となっている。このため、明細書に関して記載手法の巧拙がBMPの取得に大きな影響を与えると考えると考えられる。そこで、本稿では、発明の成立性(特許法第29条第1項柱書)及び明細書記載要件(同条第36条)について審査事例を分析し、拒絶理由を受けた場合の対処方法及び明細書と図面の記載のあり方について提案する。具体的には、上記条文の違反として拒絶理由を発せられたBMP出願について、拒絶理由通知の内容、意見書、及び補正書を分析して、拒絶理由の傾向と対処方法を明らかにする。そして、これらから導かれる「明細書と図面の記載のあり方」について論ずる。 |