「知財管理」誌
Vol.53 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 53巻(2003年) / 2号 / 169頁 |
論文区分 | 論説 |
論文名 | 均等論に関する考察(その2)(完) |
著者 | 松本悟 |
抄録 | 最高裁の判示した均等論の要件に基づいて、均等論について触れている下級審の判決、特許庁の判定を分析・検討した。また、パイオニア型発明保護の観点から、ノーベル賞を受賞した超伝導物質の発明について特許があったと仮定した場合に、均等の第1要件(特許発明の非本質的部分)をどのように把握すべきかを考察するとともに、均等の第2要件(作用効果の同一性)及び均等の第3要件(置換容易性)の適用がどうなるのかを検討した。さらに、均等の第1要件と特許法第36条における特許請求の範囲の規定との関係、均等の第2要件及び第3要件と特許法第29条第2項の進歩性との関係、均等の第4要件(対象製品等の非容易推考性)と自由技術の抗弁、仮想クレームとの関係、均等の第5要件(意識的除外)と特許請求の範囲の補正との関係等について検討した。 |