「知財管理」誌
Vol.53 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 53巻(2003年) / 10号 / 1583頁 |
論文区分 | 論説 |
論文名 | 韓国における自由技術の抗弁と特許の瑕疵に基づく抗弁 |
著者 | 呉圭煥 |
抄録 | 特許侵害事件を担当する韓国の裁判所は、特許発明が新規性欠如、実施不可能、技術的範囲確定不能にあたる場合、直接的に「特許無効」を宣言するのを控えつつも、特許の権利範囲を否定し特許権行使を認めない。進歩性欠如に対しては判例が分かれる。もっとも、侵害差止を求める仮処分においては、特許が無効とされる蓋然性が高ければ、無効事由の類型とは関わりなく、保全の必要性を否定する。また、侵害容疑技術が公知技術と同一あるいは類似の場合は、特許の有・無効や権利範囲に対する抵触如何を問わず、侵害を否定する自由技術の抗弁を幅広く認めている。 |