「知財管理」誌

Vol.46 記事詳細

掲載巻(発行年) / 号 / 頁 46巻(1996年) / 7号 / 1113頁
論文区分 資料
論文名 米国法に独特な10の側面
著者 マーカス・ハーン、安村高明(訳)、中山千里(訳)
抄録 英米法は、大陸法系の下で暮らしている我々にとっては、制度の根幹をなす思想やそこに至る歴史的経緯などが大きく異なるために、常識で測れない面がある。著者は、米国の法律家もその中にどっぷり浸かっていては、自らを取り巻く方分化が当然のものであって、ほかに異なる法体系が存在することを理解することが出来ないとしている。この詳論は、個々の法律に入る前の英米法の法常識を歴史的経緯を含めて説明したものである。特に、大陸法と比べて英米法に独特と思われる側面を、10項目に絞って解説している。例えば、判例法や対審構造、陪審等は英国の歴史に負うところが大きいことがわかる。また、我々から見れは複雑で分かりにくい連邦と州の二重構造や、裁判所の強大な権限が、植民地から独立したというアメリカが州国の歴史に端を発するものであることが読み取れる。
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