国際活動
WIPO-JIPA CONFERENCEの開催
12月13日(木)、京王プラザホテルにおいて、世界知的所有権機関(WIPO)の主催、日本知的財産協会(JIPA)後援にて、“STRATEGIC USE OF INTELLECTUAL PROPERTY IN SELECT INDUSTRIES”をテーマとする会議(非公開)が開催された。
本会議は、WIPOの発案に基づきJIPAが全面的に協力、支援する形で開催されたもので、ASEAN諸国の商工会議所、知的財産関連行政機関から約20名、WIPO関係者十数名、JIPA関係者約30名、総勢約60名の参加により実施された。
冒頭、JIPA野間口会長他から挨拶をいただいた後、WIPOのPushpendra氏から“Intellectual Property and Development:Striking the Right Balance”についてのスピーチがあった。その後、“Role of IP in Enhancing Competitiveness”について日産自動車の河本部長(JIPA常務理事)、東芝の加藤部長(JIPA理事長)、味の素の森岡部長から自社における経験に基づいたスピーチがあり、それらに対する活発な質疑応答がなされた。午後は、中国Huawei Technology社、韓国Samsung Electronics社、インド製薬連盟の関係者から同じテーマについてのスピーチとそれらに対する活発な質疑応答があり、その後、ASEAN商工会議所関係者2名からASEAN諸国における知的財産への取り組み等についてのスピーチがあった。
ASEAN諸国の産業界における知的財産意識は急速に高まりつつあるが、まだまだ日本等の先進国の企業から学ぶべき点も多く、今回の会議における、日本等の先進企業のスピーチと質疑応答は非常に有意義であったであろうと推察される。
JIPAはアジア諸国、地域に対して、毎年代表団を派遣し、当該国、地域における知的財産制度およびその運用に関する改善について産業界からの意見を申し述べると共に意見交換を行なっており、併せて、民間団体として可能な範囲で当該国、地域に対する協力、支援を行ってきている。今回は、JIPA単独ではなく、初めてWIPOと協力して、新たな形でのASEAN諸国に対する支援活動を行ったが、JIPAとしては、今後とも、このようなプログラムに対して、可能な範囲で積極的に取り組んで行きたい。
なお、今回来日したASEAN諸国の関係者等は、翌12月14日(金)、JIPAのコーディネートにより、ソニー、本田技研工業を訪問し、見学と意見交換を行った。