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国際活動
意匠委員会 第4回ID5ユーザセッションへの参加
今年度のID5では、「四次産業革命を背景とした新技術意匠の保護強化を共に目指す」とする共同声明が出されましたが、ユーザーセッションにおいても 現行法では保護できていないデザインに関する保護拡大に関する要望が多く挙がっていました。
また、要望がある一方、デザインに関する保護拡大について、損害額算定方法や侵害行為の特定など、新しい意匠の権利を実活用したときに生じ得る課題も
ユーザーから挙がっていました。これら課題に対する明確な回答を各国特許庁側からは得られなかったものの、ID5で挙がったユーザーの意見には真摯に受け止め
レスポンスしていくとの各国特許庁側からの発言もあり、権利者側にとってより現実的な意匠法改正が参加各国において進むものと考えられます。
尚、デザインに関する保護拡大については、特に物品に依存しない画像意匠に関する質疑や意見が多く見受けられました。従前の物品に基づくデザインを保護
するといった考え方が、第4次産業を背景とするIoTなどに適用することが難しくなっていることも事実ですが、著作権での保護も併せて慎重に考えるのが望ましい
との声も上がっており、JIPAのパブコメ意見に合致する他国のユーザー意見もありました。
来年度のID5は日本が初めてホスト国となり、JPOが主催となり実施されることが決定されています。JIPAとしては意匠法改正に対するJPOとの意見交換を実施するとともに、
各業界団体とも連携を図り、権利者側にとって有益な法改正となるよう働き掛けを進めていきます。
以上