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国際活動
意匠委員会 第3回ID5ユーザセッションへの参加
参加団体は、意匠五庁に加え、各国・地域のユーザ団体が参加しており、日本のユーザ団体としては弁理士会とJIPAが参加しました。両団体でチーム・ジャパンを組み、JIPAからは、企業目線で「新技術及び
デザイン領域の広がりで新たに創出されるイノベーティブデザインに対する保護」を求める発表をし、それを受けて弁理士会からは「有形物へのデザインから視覚的に訴えるデザインの制度確立」に関する提案を
発表しました。
JIPAからの具体的なプレゼン内容は、次のとおりです。
タイトルを「新技術意匠 〜イノベーティブデザイン〜」にして、企業サイドがイノベーションを起こし続けるためには、それを現したデザインが必要であることを述べました。プロジェクションや
ホログラムなどの新しい技術により、有体物でないものへのデザインが盛んにされてきている動向と、デザイン領域が従前に比して広がってきており”ユーザエクスペリエンス”までも範疇に入ってきて
いる事実を個社の事例をもって紹介しました。
プレゼン内容のまとめとしては、今後、企業サイドからはその新技術からのデザインとデザイン領域の広がりとの融合により『イノベーティブデザイン』が創出されることになるであろうことを示唆し、
テーブルトピックワークでの議論の活性化を目指しました。
なお、弁理士会とは事前打ち合わせをし、JIPAのプレゼン内容を受けた形での弁理士会のプレゼンをして頂きました。具体的には、課題はあるものの、有体物へのデザインを対象とするのではなく、 視覚的に訴えるデザインを保護できるような制度を確立すべき、との提案をして頂きました。
JIPA及び弁理士会からのプレゼンについては、当会のまとめコメント時にWIPO代表の方が、「ユーザエクスペリエンス」「ビジブル」とのキーワードを引用して、今後の意匠制度の検討が必要である 旨を話されていたことから、相応のインパクトがあったと考えます。
ただ、各国の意匠制度は他の制度以上に異なりが大きいため、テーブルトピックワークショップでは各国の意匠制度の違いの確認議論が多くなされていたことを考えると、種々のテーマを元に多くの 議論をしていく必要性を感じました。もちろん、JIPAも継続して参加し、積極的にユーザ観点でのプレゼンを実施してくことが、今後の世界の意匠業界においてプレゼンス出すためには重要な ポイントであるとも感じました。
以上