国際活動
フィンランド ヘルシンキ AIPPI執行委員会への参加
9月6日-7日、ヘルシンキにて開催されたAIPPIの執行委員会に、医薬に関するワークショップのパネラーとして、奥村参与(武田薬品工業)が参加しました。
パネルのテーマは「Data Exclusivity-Provisions and Availability Around the World」で、新薬創出後、後発医薬品が上市できない一定期間のデータ保護に関して議論しました。本制度一般的には、新薬を創出できる国や企業は、投資を回収するために有益であると考え、歓迎していますが、新薬創出能力のない国や後発医薬品企業の多くはあまり歓迎していない実情があります。
そういう観点から、反知財、反製薬産業の意見が百出すると考えられましたが、基本的には知財制度で糊口しているAIPPIメンバーの会であるため、一部「医薬品アクセスの点から、本制度は、患者への薬品提供の阻害要因となる」という意見が出されたものの、インドの弁護士からも「製品の市場独占による利益回収期間は、リスクを採って事業を始める企業には必要である」等、本制度に対して賛同する意見が多く出されました。この点、通常の知財の国際会議とはかなり異なる雰囲気でした。
なお、本ワークショップでは、他にモデレーターとして、マーチン女史(AIPPIオーストラリア理事)、パネリストとして、GSK社のローゼンバーグ氏が参加されました。