国際活動
2012年度 台湾訪問代表団報告
今回の台湾訪問代表団は関係機関、関係団体と良好な関係を保ち意見交換を行うことを目的に3月11日、12日に5箇所の公的機関と1箇所の民間団体を訪問した。いずれの訪問先もJIPA訪問を歓迎して頂き、短い時間ながら活発な意見交換を行うことができた。今後のJIPA訪問団や先方の来日時における交流に期待できると考える。
訪問団の構成は岡本 武蔵リカルド(アジア戦略プロジェクトワーキングリーダ)を団長に、メンバ4名及び事務局の全6名とした。 訪問先では、一昨年の台湾からの被災地支援に協会からも感謝の意を表した後、以下の様な意見交換を行った。また、事務局より計画中の海外向けJIPAメルマガを含む最新の協会状況を紹介した。
智慧財産法院は高院長ほかの関係者に参加頂き、電子システムを装備した真新しい法廷の見学後、秘密保持命令の運用状況などを中心に意見交換を行った。訴願審議委員会は鮑執行秘書と関係者より訴願制度及び委員会の機能について説明を頂いた。中華民国全国工業総会は蔡秘書長に対応頂き、活動状況他、予定時間を大きくオーバーするほどの活発な意見交換となった。知慧財産局は王局長及び関係者と施行された改正商標法・専利法を中心に意見交換を行った。関務署は、陳査察組長ほかとの意見交換の中で税関での取り締まりは権利者保護だけでなく通関のスピードも重視するということが再三述べられたのが印象的であった。保護智慧財産警察大隊は黄大隊長から、年間2000件程度の事件を扱っており模倣品のほとんどが大陸中国からの物品であるという旨の報告や、ネットワーク経由での侵害行為が増えており、取り締まりも困難となりつつあることがコメントされた。
いずれの訪問先もJIPA訪問を歓迎され、事前に送付した事項について相当準備して頂いた。また大陸中国との関係についてどの訪問先でも話題に挙がり、市場規模が大きく、台湾企業から見ても非常に魅力的である反面、模倣品の流入には困り果てている様子であった。更に、関係機関の努力により台北の露地や夜市でのCDやDVD販売は見られず、警察大隊の説明にも有ったが、海賊版販売はネット経由にシフトしたのではないかと推察される。
- 智慧財産法院、高院長と
- 訴願審議委員会
- 中華民国全国工業総会
- 智慧財産局
- 関務署
- 保護智慧財産警察大隊