国際活動

日中企業連携会議を開催!

 3月5日に広州、同7日に成都において、それぞれ日中企業連携会議を開催しました。

 この会議は、JIPA・その会員企業と、中国専利保護協会(PPAC:北京)・その会員企業、並びに上海市知識産権局(SIPO)・上海知識産権服務中心(SSIA)・その傘下企業との友好関係を築くことを目的として、2005年4月に日中企業連携知財フォーラムを上海で開催して以降、北京と上海にて年1回、企業の知財活動に関する共通の実務的課題についてプレゼンとディスカッションを行い、互学互習しましょうという趣旨で、継続実施しているものですが、本年度は、PPAC会員企業とは成都にて第7回目の連携会議を、また、昨年度国際知的財産保護フォーラム(IIPPF)活動の一環としてトライアル実施した広東省関連企業との間の連携会議を実質的に今回初めて広州において実施しました。なお、上海関連企業との連携会議は、残念ながら先方都合により本年度は中止となりました。

本年度は、出願大国となった中国の企業が特に関心を抱いている「出願・権利化」および「権利取得後の管理と活用」というテーマを取り上げて、日中双方の企業からのプレゼンと活発なディスカッションを行いました。

2013日中企業合作(広州)研討会 テーマと参加(発表)企業

■テーマ「出願・権利化」
中方企業 日方企業
京信通信系統
広東国筆科技
広州市動景計算機科技
広東視源電子科技
オムロン
ソニー
東レ
テルモ
シャープ(●)
      ■テーマ「権利取得後の管理と活用」
中方企業 日方企業
広東威創視訊科技(●)
邁瑞生物医療電子
金発科技
万慧達
NEC
日立製作所
パナソニック(中国)
日本ゼオン
●:司会進行
 今回の会議は、実質的に初めての広州での連携会議にも関わらず、オブザーバを含めて130名強の多くの参加者を得て、終日、広州のホテルの会議室にて開催された。広州会議での中方発表企業は、広東省所在のZTE,ファーウェイのようなPCT出願件数で上位を占める大企業ではなくて、中堅の企業であったが、特許出願件数はそれほどで多くはないが、意匠、商標についてはかなりの出願をしており、しっかりとした知財活動を実施している企業との印象を受けた。

 冒頭、広東省知識産権局・謝処長、JIPA・竹本副理事長、在広州総領事館・白石副領事、広東省知識産権研修中心・李常務副主任が挨拶をされたが、特に、謝処長からは中国でもトップクラスにある広東省における近時の知財活動について説明があった。

 その後、連携会議に移り、午前は「出願・権利化」について、午後は「権利取得後の管理と活用」について、日中それぞれ4社からプレゼンがあると共に、グループ・ディスカッションとオブザーバを含めた全体ディスカッションを行なったが、実質的に初めての連携会議にも関わらず、時間のやりくりに苦労するほどの活発なディスカッションが交わされ、中国側の知財意識、実務レベルの高さを感じた。

 最後に、日本特許庁からオブザーバ参加された村田係長から感想を含めた挨拶をいただくと共に、JIPA土井事務局長から各グループにおけるディスカッション・サマリーと講評を行い、閉会した。

  • 開会挨拶
  • 日方プレゼン
  • グループ討議
  • 会議風景

第7回 PPACとの日中企業連携(成都)会議

テーマと参加(発表)企業

■テーマ「出願・権利化」
中方企業 日方企業
比亞迪汽車
金京紙業
中国専利代理(香港)
オムロン
ソニー
東レ
テルモ
シャープ(●)
      ■テーマ「知的財産権の活用」
中方企業 日方企業
騰訊科技(深
科沃斯機器人科技(蘇州)
波永発集団
中集
NEC
日立製作所
パナソニック(中国)
日本ゼオン
●:司会進行

 地方開催にも関わらず、総勢約70名という多数の参加者を得、昨年度に引き続き、一つの会議室にて、午前中に「出願・権利化」を、午後に「権利取得後の管理と活用」について、日中企業それぞれからのプレゼンとグループ・ディスカッションを実施すると共に、更に会員外のオブザーバ参加もグループ・ディスカッション後の全体ディスカッションに参加できる形式としたため、極めて活発なディスカッションを行なうことができた。

 冒頭、PPAC設立の立役者である王会長(元、中国国家知識産権局・局長)が挨拶をされたが、中国における知的財産面での目覚しい躍進に触れられた。その後、JIPA宮内常務理事から開会の挨拶を行なうと共に、午後一番にはシャープ(李さん)から日本の特許法改正概要について講演を行った。

 今回の会議では、上表のごとく、中方は、発表者を中堅企業3社に縛り、日方企業よりも長めの発表を行ったが、これらいずれの企業も知的財産に関する関心が極めて高く、しかも内容の伴った活動を実施していることが感じられた。また、プレゼン後におけるグループ・ディスカッション、全体ディスカッションにおいては、質問をストップしなければならないほど数多くのディスカッションが活発に行われた。

 最後に、中方よりPPAC・馬副会長(中集)、日方よりJIPA竹本副理事長から講評がなされると共に、本連携会議の継続開催について相互に確認を行なった。

  • 開会挨拶
  • 日方プレゼン
  • グループ討議
  • 会議風景
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