国際活動

“第17回三極ユーザ会議”及び“三極特許庁・ユーザ会合”開催

2012年4月12日、東京のJIPA事務所において、第17回目の三極ユーザ(JIPA、AIPLA&IPO、Business Europe)会議が開催されました。この会議は、JIPAの提唱に基づいて、世界のユーザ団体の声をひとつに集めて制度調和を促進すべく、春と秋の年2回開催されているものです。

今回の会議では、審査のハーモ並びに特許分類の調和を中心に、前回会議からの継続として議論を行いました。その中で、JIPAの荘林特許第1委員長及び井上(進)副委員長から、日米欧における記載要件の相違に関し、JIPAから提示した事例について欧米での記載要件の検討結果の分析状況を報告しました。今後はさらに詳細に分析し、記載要件のハーモに向けた検討・議論を進めることにしました。

また、前回会議にJIPAより提案して議題とした特許分類の調和について、JIPAの田辺情報検索委員長が、日本とEPOの特許分類の良い点の分析、世界の特許文献を単一の分類で調査することの有効性を報告し、統一分類(CHC)の検討の促進に更なる理解を深め、三極ユーザ団体からの要望を取りまとめ、三極特許庁へCHCの推進要望を提出することで合意しました。

さらに、三極特許庁に要望を提出した審査ハイウェイ(PPH)についての特許庁側の対応状況、五極特許庁会合(IP5)に対するユーザの対応、などについて議論しました。

また、翌13日には、日米欧の三極特許庁の副長官級の実務者と三極ユーザ団体との会合が行われました。会合では、三極ユーザ会議から提案し、EPOが作成した三極特許庁での引用文献の記載方式を統一する”Common Citation Document(CCD)”のデータベース・システムについて、ユーザから更なる改善要望を提出し、今後の改善計画が報告されました。さらに、特許分類の統一、特許制度の調和、五極特許庁会合(IP5)の会合状況、などについて建設的で前向きな議論が行われました。

なお、次回の三極ユーザ会議は、2012年秋に日本にて開催される予定です。

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