国際活動
フランス特許庁Lapierre長官と意見交換
2012年7月4日、JIPA東京事務所にフランス特許庁のLapierre長官ほかが来局され、奥村理事長ほかのJIPAメンバーと意見交換を行いました。
今回の訪問は在日フランス大使館からの申し入れによりJIPAと世界の知財情勢について意見交換することを目的に開催されました。
意見交換は、先ず欧州におけるUnitary Patent (EU加盟国の統一特許、但しスペイン・イタリアは未承認) の検討の進捗について説明を受けると共に、意見交換を行い、EU加盟国での批准作業があるが、早ければ1〜2年後に施行されると思われるとのことであった。
次に、欧州統一特許裁判所の設立について、第一審裁判所のセントラルコートはパリ、支部がミュンヘン・ロンドンにおかれ、特許分類別に担当が決められること、控訴裁判所はルクセンブルクにおかれることが説明されました。 欧州統一特許裁判所も加盟国の批准により発効されます。 Unitary Patentと欧州統一特許裁判所の設立は、ユーザにとっての利便性が向上し、欧州特許制度の利用の選択肢が増えるので、今後の進展が期待されます。
また、特許制度調和の議論についても意見交換を行いました。
JIPAからは、JIPAの主な活動を説明すると共に、欧州企業団体・米国企業団体との連携活動として三極ユーザ会議について説明し、日本特許庁をはじめ欧州特許庁・米国特許庁との連携関係について説明しました。
フランス特許庁長官の来局は初めてでしたが、今回の意見交換を通じて友好的な関係が築けたと思われ、今後もこのような関係が継続することが期待できると思います。