3月23日、25日と北京・上海にてそれぞれ日中企業連携会議を開催しました。
この会議の目的は、中国専利保護協会(北京)、上海知識産権服務中心(上海)と友好関係を保つことです。同協会は、中国における「日本知的財産協会」です。そのために、年1回、シンポジウムを開催します。シンポジウムの形式は、「Closed」。企業の知財活動について、実務的なことをお互いに学びましょう、という趣旨で開催されています。
今年は権利取得、権利活用について中国企業代表とディスカッションを行いました。
第4回北京・日中企業連携会議
参加企業
■テーマ権利取得
中方企業 |
日方企業 |
宝山鋼鉄(高炉)
Haiar(家電)
中興通迅(通信機器)
Tencent(インターネットサービス)
Huawei(通信機器) |
リコー
東芝エレベータ
ソニー
ユニチャーム
パナソニック電工 |
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■テーマ権利活用
中方企業 |
日方企業 |
青島利発科工貿(防災機器)
正大天晴(製薬)
天士力(製薬)
中天朝光化工研究院(化学)
BYD(自動車) |
東芝
パイオニア
テルモ
アルプス電気
サントリー |
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北京での中国側の参加企業は、中国の知財をリードする大企業が中心でした。と
くに、華為(Huawei)、ZTE(中興通迅)は、年々進歩が見られ、日本の大企業と
ほぼ同じレベルに達しているように思われます。そうした企業に対する、参加者
の関心も高く、今回はオブザーバーが中国企業25名、在中日本企業 14名も参加
しました。
中国専利保護協会は、本シンポジウムを、日本企業の知財活動を学ぶことのみな
らず、中国の代表的企業の知財活動の情報提供をも狙いとしているようです。本
シンポジウムに参加している中国企業を代表例とすることによって、中国企業全
般の知財力向上を図ろうとしているものだと感じました。
昨年6月、中国専利保護協会の実質的な代表者である秘書長が交代。知財第一世
代の胡さんから女性の肖さんに代わりました。JIPAとの関係は、胡さん時代と同
じ。とてもフレンドリーな関係が継続しています。
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PPAC 肖秘書長
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権利取得チーム 議論風景
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権利取得チーム 日方メンバー
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権利取得チーム 中方メンバー
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権利活用チーム 議論風景
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権利活用チーム 日方メンバー
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権利活用チーム 中方メンバー
第5回上海・日中企業連携会議
参加企業
■テーマ権利取得
中方企業 |
日方企業 |
上海鍋炉(機械)
上海信誼薬(製薬)
上海建設路橋機械(建設機械)
上海小糸車灯(自動車部品)
上海納傑電気(家電)
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リコー
東芝エレベータ
ソニー
ユニチャーム
パナソニック電工 |
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■テーマ権利活用
中方企業 |
日方企業 |
上海家化(トイレタリー)
上海豊科生物科学技術(バイオ)
上海医薬工業研究院(バイオ)
上海雷允上薬業(漢方薬)
上海ベル(通信)
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東芝
パイオニア
テルモ
アルプス電気
サントリー |
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大企業が中心の北京と好対照で、上海の地元の中企業が中心です。産学連携企業が多いのも特徴。
上海市知識産権局の豊富な資金をもとに、知財活動奨励制度が充実しており、その恩恵を受けている企業が多くあります。
出願件数が年に数件の企業も参加していましたが、レベルが低いかというと、そうでもなく、少ない知的財産を有効に活用している企業が多いと感じられました。
上海市知識産権服務中心は、上海地区における絶大な勢力を持っており、データベースの提供から鑑定まで、幅広い活動を行っています。
本シンポジウムは、これで5回目。JIPAとは、非常に友好的な関係になっており、強い信頼感で結ばれています。
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権利取得チーム 議論風景
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権利取得チーム 日方メンバー
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権利取得チーム 中方メンバー
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権利活用チーム 議論風景
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権利活用チーム 日方メンバー
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権利活用チーム 中方メンバー