「知財管理」誌

Vol.70 記事詳細

掲載巻(発行年) / 号 / 頁 70巻(2020年) / 8号 / 1130頁
論文区分 論説
論文名 AI生成物の著作権法上の保護の あり方についての一考察
著者 著作権委員会
抄録  現在、AIが人間による創作物と見分けのつかない生成物を自律的に創作できるまで、AIの技術革新は進んでいる。そのようなAIが自律的に創作した生成物の著作権法上の保護のあり方については、様々な議論が行われているものの、未だ定見が得られていない。そこで、本稿では、まず「新たな情報財検討委員会報告書」やイギリスのComputer Generated Worksの考え方、その他の先行研究等で議論されてきた論点を整理する。その上で、イギリスの自動作曲サービス「Jukedeck」へのあてはめを通じて、今後の著作権法上および実務上のAI生成物の保護のあるべき姿の検討を行う。結論として、本稿は、文化振興および産業政策的な見地から、AI生成物のうち、AIが自律的に生成したものであって、人間が創作したとすれば著作物に相当するものに対して、著作権を付与すべきとの主張をするものである。
本文PDF
Copyright (C) Japan Intellectual Property Association All Rights Reserved.