「知財管理」誌
Vol.70 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 70巻(2020年) / 7号 / 906頁 |
論文区分 | 論説 |
論文名 | Grant Clauseに関する米国法上の法的論点と実務上の対応 |
著者 | 瀬川一真 |
抄録 | 米国におけるライセンス契約のうち、Grant Clauseにおいては当該ライセンス権のさまざまな許諾内容が規定されるところ、それらについては判例および法令などをふまえた起案が期待される。具体的には、ライセンス権の対象となる権利の明示、ライセンス権を付与する時期に関する表現の配慮、ライセンス権の独占性・許諾対象分野・許諾対象行為・許諾対象地域に関する表現の正確性の確保、および、ライセンス権の許諾期間・撤回可能性・譲渡可能性に関する規定と契約書上の他の規定との整合性などに着目したうえで、適切に起案することが望ましい。また、Grant Clauseを中心としたライセンス契約の規定は、ライセンス権の対象となる権利に関する訴訟の当事者適格の問題にも関係してくるほか、その運用によっては独占禁止法上の問題も生じかねないため、これらについても十分な配慮を必要とする1)。 |
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