「知財管理」誌
Vol.70 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 70巻(2020年) / 6号 / 830頁 |
論文区分 | 海外注目判決(No. 45) |
論文名 | (No. 45) [米国]米国特許資産の売買に絡む訴訟参加のリスク─Lone Star判決から特許資産売買 及び独占ライセンス付与の落し穴を学ぶ─ |
著者 | 萩原弘之 |
抄録 | Lone Starは、AMDより譲渡された特許を行使し他社を提訴したが、特許譲渡契約のなか で、Lone Starの侵害を提訴する権利や再譲渡する権利に制限や制約がかけられていた。連邦地方裁 判所は、Lone Starは「すべての実質的な権利」を所有しておらず、連邦裁判所への提訴権を持たな いとしLone Starの訴えを却下した。これに対して連邦巡回区控訴裁判所は、特許訴訟の提訴権の問 題は原権利者を訴訟参加させることによって満たすことができるとし、原権利者AMDの訴訟参加の 必要性と可能性を考慮せずに訴訟を棄却するべきではないと事件を差し戻した。本稿では、「すべて の実質的な権利」の移転に焦点を当て、Lone Star事件の特許譲渡契約、その他連邦巡回区控訴裁判所、 連邦地方裁判所の関連判決を分析し、教訓を実務者への提言としたい。 |
本文PDF |