「知財管理」誌
Vol.70 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 70巻(2020年) / 6号 / 815頁 |
論文区分 | 判例と実務シリーズ(No. 505) |
論文名 | (No. 505) 明確性要件とサポート要件の判断基準─脂質含有組成物およびその使用方法事件─ |
著者 | 福井賢一 |
抄録 | 本判決は、「対象の一つ以上の要素の、前記対象への投与のための脂質含有配合物を選択 するための指標としての使用」方法に係る発明が、明確性要件(特許法36条6項2号)及びサポート 要件(同1号)を満たすか否かが争われた事件である。知財高裁は、明確性要件について、本願発明は、 明細書の記載を考慮すれば第三者の利益を不当に害するほどに不明確であるということはできず、ま た、サポート要件については、発明特定事項を形式的に判断し、実質的に検討判断していないとして、 本願発明は明確性要件及びサポート要件を満たしていないとした審決を取り消した。本稿においては、 本判決を参考にして明確性要件とサポート要件の判断基準について考察すると共に、実務的対応につ いて検討する。 |
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