「知財管理」誌
Vol.70 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 70巻(2020年) / 5号 / 616頁 |
論文区分 | 論説 |
論文名 | アメリカにおける戦略的意匠保護 ─日本企業が陥りやすい意匠特許権取得上の問題─ |
著者 | 竹中俊子/ケヴィン・モーガン |
抄録 | 令和元年の意匠法の改正で保護対象が広がり、日米の意匠制度は調和の方向にあるが、改 正後も意匠概念や権利取得の実務で大きな違いがある。アメリカの意匠概念は抽象的であり、互いに 自明な意匠は同じ意匠概念に係る実施例として一出願に含むことが可能である。また、実線や破線を 駆使して異なる範囲を持つ実施例を含むクレームを作成したり、先行技術を回避するために実施例の 破線を実線に変更したり、被疑侵害品を権利範囲に含むように実施例の実線と破線を変更するクレー ム補正戦略は日本企業にあまり活用されていない。本稿では、アメリカ意匠特許に特有のクレーム作 成、審査応答実務を紹介し、安価で且つ広く強い意匠特許を取得する方法や、商標や著作権と組み合 わせて意匠特許を活用する方法を紹介し、戦略的意匠保護を提案する。 |
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