「知財管理」誌
Vol.70 記事詳細
掲載巻(発行年) / 号 / 頁 | 70巻(2020年) / 11号 / 1549頁 |
論文区分 | 論説 |
論文名 | クレーム長から見た 近年の進歩性審査の傾向に関する一考察 |
著者 | 特許第1 委員会 第3 小委員会 |
抄録 | 近年、産業界において日本の進歩性審査の質を懸念する声が散見される。しかしながら、実際に懸念されるような問題が生じているのか、またどのような事象がこういった懸念の要因となっているのかは明らかにされていない。当委員会では、昨年度から日本の進歩性審査の現状把握と懸念の要因を明らかにすべく、様々な観点から調査分析を実施してきた。本稿では、日本特許庁に実際に設定登録された特許権のクレーム文字数(以下「クレーム長」)に着目し、約20年間のクレーム長の推移について調査を行った。その結果、特定の技術分野において、特許査定率の変動と関連するかのように登録クレーム長が推移していること、特許査定率が高い状態が維持されている近年において登録クレーム長が減少傾向にあること、が確認された。そこで、この結果から推察される最近の審査の傾向とこれに関連する知財高裁判決についても調査分析を行った。本稿ではこれらの結果を報告する。 |
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